コーヒーで旅する日本/九州編|姉妹で営む「モリトンコーヒー」。自分たちのサイズ感でふるさとに根付く居心地の良い店へ

東京ウォーカー(全国版)

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毎日飲める味わいのコーヒーを目指して

香りや甘さを大切にしたブレンドコーヒーが3種そろう

柱に掲げるコーヒーを淹れるのはコーヒーマイスターの資格を持つ京子さん。20代のころに飲んだ徳山コーヒーボーイのコーヒーに感銘を受け、同店で働く中でコーヒーについて知識を深め、抽出技術などを磨いた。そんな経歴から「モリトンコーヒー」の3種あるブレンドはすべて徳山コーヒーボーイに特注したもの。

深み、コク、余韻に広がる甘味にこだわった深煎りのモリトンオリジナルブレンド、すっきり爽やかだけど香り高い浅煎りの港町ブレンド、マンデリンベースでスパイシーさを感じるアイス用の塩の浜アイスブレンドを用意する。

豆売りは100グラムから。通信販売も行っている

「どのブレンドも、私たちの頭の中にある味わいのイメージを徳山コーヒーボーイのロースターさんが確かな技術で表現してくれたもの。私たちがシンプルに毎日飲みたい味わいにこだわったほか、港町ブレンド、塩の浜アイスブレンドなどは防府の町もイメージしています」と佐知子さんは話す。

すっきりとした味わいを重視し、V型ドリッパーを採用

ドリンクの一番のおすすめはハンドドリップ。日によって変わる気温や湿度、豆のエイジングに合わせてコーヒー粉の膨らみ方を見たり、香りを嗅いだり、基本的に五感を頼りに抽出。「感覚も大切だと思っていて、抽出時間を計測したり、細かい点まで気にしていないだけ」と笑う京子さん。この大雑把な感じが気楽でまた良い。ただ長年コーヒーを淹れているだけにどの焙煎度合いの豆でもスムースですっきりとした味わいに抽出する技術はさすがだ。

地域との繋がりを大切に

萩市産の山田錦を原料とした米粉を使う、モチモチ米粉のカフェボール焼き(900円)とハンドドリップコーヒー(480円〜)

防府市で生まれ育った2人だけに地域との繋がりも大切にしている。知人が手作りした焼き菓子を販売したり、規格外・未利用・未流通の地元野菜を活用したスープやカレーなど、レトルト商品を手掛ける地場企業とコラボした軽食メニューを提供したり、独自の取り組みも行う。

できるだけ地元産のショウガを使用する自家製ジンジャーエール(600円)

佐知子さん、京子さんは「防府だからこそできるメニュー作りはもちろん、地域の人たち同士が繋がるきっかけになれるような場所でありたいと思っています」と口をそろえる。2人が醸し出す雰囲気のおかげか、どこかゆったりとした時間が流れる「モリトンコーヒー」。1人でもグループでも、さまざまなシーンで活用できそうだ。

地元産の野菜を有効活用したスープやカレーなどレトルト商品も販売


森さんレコメンドのコーヒーショップは「MIGLIORE COFFEE」

「防府市のスーパーマーケットの駐車場の一角にある『MIGLIORE COFFEE』さん。私も時々お客として通っていたロースタリーで、地域に根付いたお店です。当店がオープンしてしばらくしてオーナー兼ロースターの中島さんが来てくれて、いろいろお話するようになりました。同じ防府市内に『AWESOME COFFEE BREWERS』、山口市内に『MIGLIORE COFFEE ROASTERS』と系列店も展開する人気のコーヒー屋さんです」(森さん)

【モリトンコーヒーのコーヒーデータ】
●焙煎機/なし
●抽出/ハンドドリップ(bonmac V型ドリッパー)、エスプレッソマシン(Nuova Simonelli)
●焙煎度合い/浅煎り〜深煎り
●テイクアウト/あり
●豆の販売/100グラム800円


取材・文=諫山力(knot)
撮影=加藤淳史(Saint-Loup-de-Varennes)

※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

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