豊洲に「ランニングスタジアム」誕生!館長は為末大

東京ウォーカー

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元プロ陸上選手の為末大さんが館長を務める「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」がオープン。オープニングレセプションが施設オープン前日の12月9日、東京・豊洲で開催された。

新豊洲 Brillia ランニングスタジアムのオープニングセレモニー


「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」は、為末さんが代表取締役の株式会社侍、障がい者アスリート向けの義足を開発するXiborg、特定非営利活動法人スローレーベル、東京ガス用地開発の4社が共同で運営。「すべての人に、走り、体を動かし、自分を表現する喜びを!」をコンセプトに、多くの人に走ることの楽しみを提供するための施設だ。

施設は全天候型60m陸上トラックのほか、競技用義足開発ラボラトリー、ランニングステーション(シャワー・ロッカールーム)が併設。ランニングステーションにはユニバーサルデザインのトイレも完備され、車いすの人でも安心して使うことが可能。

オープニングレセプションでは、この施設でパラアスリートのコーチングや義足の研究開発を行う株式会社Xiborgと、為末さんが代表を務め、かけっこスクールを行う株式会社侍の活動説明に加え、同施設で障がいのあるパフォーマーや支援人材の育成などを計画している特定非営利活動法人スローレーベルがスペシャルパフォーマンスを披露した。

オープニングセレモニーでは為末大さんらがオープニングラン


その後、山崎孝明・江東区長がスターターを務め、施設関係者によるオープンニングランが実施。館長の為末さん、Xiborg所属選手であり、2016年リオパラリンピック男子4×100mリレーで銅メダルを獲得した佐藤圭太選手、2014年全米男子100 m(T43/T44)金メダリストのジャリッド・ウォレス選手、車いすダンサーの森田かずよ氏、ネーミングライツを取得した東京建物株式会社の柴山久雄専務執行役員らが参加し、笑顔で新しいトラックを走りきった。

【写真を見る】「すべての人がここに来て、疎外感を感じない、そういう風景を創っていきたいです」と語った為末大さん


オープニングレセプション後の取材で、為末さんは次のように語っている。

「(施設のオープンに至った経緯は?)2年前にTOYOSU会議というものが発足されまして、そのときのメンバーが私と、スローレーベルの栗栖さんと、Xiborgの遠藤さんなど多くの人に係っていただきました。そこで、2020年に向けてこの新豊洲で何かできないかと考え始めたのが始まりでした。最初は、皆で意気投合して『将来、障がいのあるなしで分断されている世界ではなく、自然にすべてのものが混じっている必要があるのではなかい』というところに共感しました。議論を重ねていく中で、象徴となる風景、未来の風景を創っていったほうがいいだろうということで、この施設の考案を進めてきました」

「(2020年に向けて、どのような施設にしていきたいか?)パラリンピック専用の施設やオリンピック専用の施設は、恐らくこれからたくさんできると思いますが、パラリンピックの選手とオリンピックの選手が一緒に練習している風景というのは、まだそんなに世の中にないと思います。さらには地域の子どもや、走るのが好きな人が集まったり、オリンピックやパラリンピックの開会式、閉会式でパフォーマンスを行う人たちが一緒にいる環境は他にはないと思うので、すべての人がここに来て、疎外感を感じない、そういう風景を創っていきたいです。それを実現していくことができれば、2020年には、この施設がひとつの役割を果たせるのではないかと思っています」

「(施設のこだわりや一番の魅力は?)恐らくですがここで使用しているトラックは、新国立競技場も同じ素材になると思います。2020年には、代表選手も同じようにこの上を走っています。またそのほかの構造も、木を使ったり、ETFE フィルム膜構造を導入したり、珍しい技術を使いました。半外、半中のような構造なので、夏のトレーニングでも涼しく利用していただけます。他にも、この辺りのランニングをするときに、ここを拠点にしていただくこともできます。周辺のランニング愛好家の方にも使っていただきたいです」

「(この施設にはどのように関わっていきたいか?)未来の風景を創っていきたいと思っているので、たくさんの人がここを使ってほしいです。個人的には、足が速くなって有利になるスポーツは多いので、サッカーや野球もそうですし、ほとんどのスポーツが二足歩行を主としているので、日本人平均の足が速くなると、結果として多くのスポーツの競技上昇につながるのではないかと思っています。短距離に携わっていた人間として貢献できるところは、そこなのかなと思っています。陸上競技に限らず、足が速くなりたいいろいろなスポーツの人たちがここに集まって、刺激し合っていってくれればと思っています」

「(近年、変化している“豊洲”の街についての印象は?)豊洲という街は、2020年に向けて中心になるエリアだと考えています。僕自身、スポーツの人間としては、それを発信する場所がなかったので、ここに色々な選手が来てくれて、どんどん良いニュースを発信していきたいです。豊洲という街の魅力を高めていきたいです」

「(障がい者スポーツに目を向けたきっかけは?)アメリカにいたときに、パラリンピアンと一緒に練習をしていて、僕よりも速く走れることに興味を持ちました。単純に速いものに興味を持ったのはきっかけです。また、日本社会において、障がいを持っているマイノリティーの人に対して、少し力みがあるように感じました。みんな、傷つけてしまうのではないかとコミュニケーションを躊躇するところがあると思うので、そのような力みはなくなってほしいです。一番は慣れることだと思っています。友達になって、風景の中に馴染んでしまうと、人は慣れるんだろうなと思ったのがきっかけでもあります」

新豊洲Brilliaランニングスタジアムの利用料金は、1回券が学生・障がい者は500円、一般が800円で、月契約(2000円〜)、年契約(2万円〜)も可能。所在地は、東京都江東区豊洲6-4-2で、最寄駅は「ゆりかもめ新豊洲駅」もしくは「市場前駅」。

2020年に向けて注目を集める豊洲に登場した「新豊洲 Brillia ランニングスタジアム」で「走り、体を動かし、自分を表現」してみよう!【ウォーカープラス編集部/浅野祐介】

浅野祐介

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