大流行の兆し!ありえない世界を出現させるプロジェクションマッピングとは?

東京ウォーカー(全国版)

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巨大なプレゼントの箱から蝶や花びらが飛び出す……。これは東京ミッドタウンの5周年イベントでのひとコマだ。使われているのは“プロジェクションマッピング(以下、PM)”という技術。設置された現実のオブジェに、計算し尽くされた3D映像を映写するこの技術が、最近注目されている。

PMは、昨年、紅白歌合戦で嵐のステージ演出に使用されたことでも話題になった。現実では動くはずのない建築物などの“固定物体”が、生き生きと動き出すように見えるという立体映像は、視覚的な驚きと華やかさにあふれるため、日本でもプロモーションなどで一種の流行になってきている。

実はこの技術、欧米では10年前から使われている技術だ。2011年に実施され、世界的な話題をさらった、カリフォルニアのディズニーリゾートのシンデレラ城が一瞬で“氷の城”に変化する「Magic, Memories, and You!」を始め、ナイキがウォーターホログラムと組み合わせて実施した「Jordan Melo M8」、そして、ラルフローレンの4D作品「The Official Ralph Lauren 4D Experience」など、レベルの高い表現へ発展し、大きなインパクトを与えている。

日本でも、デジタルサイネージの普及とあいまって、広告やイベント、アトラクションなど、活用の場が広がっている。「PMは、最近、ドームでのコンサート等、大規模なエンターテインメントでも使用され始めています。今後は地域活性化のための観光コンテンツとしての活用や、デジタルサイネージ分野でも広がりを見せてくるかと思います」とはプロジェクションマッピング協会の見解だ。

確かに昨年、仙台LOFTが「東北を元気づけよう」と、仙台駅前でプロジェクションマッピングが展開された。LOFTのビルに現れたジッパーが、徐々に開いて可愛いサンタクロースが登場。驚きのある演出に通りを行く人々が足をとめた。その効果もあり、前年比売上が58%増える結果が出たそうだ。また、統廃合で廃校になる墨田区立堤小学校では、卒業作品にも利用された。生徒全員の校舎への落書きをPMとして投影し、そのDVDアルバムが卒業生に配られた。こういった利用方法の広がりは、今後の展開を期待させるものだ。

そのPMで、最先端の施設となるのが、お台場に7月にオープン予定の「東京ジョイポリス」だ。同施設にはPMを使った“常設アトラクション”が用意される。

「通常デジタルエンタテインメント体験といえば、家庭機や個人端末などパーソナルなものがほとんどですが、ジョイポリスのようなリアルの場が持つ“そこに行かないと体験できない”という価値にデジタルの要素を大きく付加させることで、新たな感動を創出できると考えたわけです。これらを再現させるための強力な表現手法の一つが、PMという事になりました」と株式会社セガ エンタテインメントパーク事業部の星さん。

ジョイポリスの大きな特徴としては、ステージ機能の一つとしてPMが用いられる点。映像だけではなく、ステージでは“人間”によるショーもプラス。そこに照明やレーザー、スモークなどの特殊効果を連動させることで、壮大なスケール感が演出される。いよいよPMが、エンタテインメント施設でも主役級の働きを果たしそうだ。今年は“ありえない映像”が、日本中を席巻するかもしれない。【東京ウォーカー】

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