再演決定!被災地を捉えたドキュメンタリー映画が“今、伝えること”

東京ウォーカー(全国版)

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東京・渋谷にある単館系映画館「アップリンク・エックス」にて、11月19日(土)より、東日本大震災直後に被災地で撮影された『大津波のあとに』と『槌音(つちおと)』の2本のドキュメンタリー映画がロードショー公開される。アップリンク・エックスでは8月18日に1回のみで限定上映されたが、定員オーバーで入場できないほどの大反響を呼んだ。その場で9月1日、2日の追加上映が決定したが、さらに両日ともに満席に。それを受けて今回、約1週間のロードショー決定に至った。

『大津波のあとに』は、森元修一監督が宮城・仙台、東松島、石巻で撮影した74分のドキュメンタリー。地震発生から2週間後、児童108人中74人が津波にのまれてしまった石巻市大川小学校を中心に描いている。一方、『槌音』は、被災地である岩手・大槌町出身の大久保愉伊監督が、震災前の貴重な映像も収めた23分の作品だ。

震災直後、石巻に住む知人と連絡が取れなくなった森元監督は、「メディアの情報では分からないことが多過ぎる」と、ビデオを手に現地へ。知人の安否を確認した後に、「この現状を何とか伝えたい」という思いで撮影をスタートさせた。その後、家族や友人を失った人たちにインタビュー取材を進めていくものの、森元監督の中には「記録に残すためとはいえ、心理的な負担をかけていないか」という思いが常にあったという。

ロードショーは、震災から8か月余りが過ぎた11月19日からスタートする。森元監督は「少しずつ報道の量も減り、3月の記憶が薄らいできているからこそ、心理的、距離的に被災地を遠く感じている方にこそ観ていただきたい」とコメント。さらに、「『槌音』と一緒に観ていただくことで、いろいろなことを感じていただけると思います。あの時、被災地で生きていた人たちがどんなことを思っていたのかを知ってください」と力強く語った。

10月に行われた「山形国際ドキュメンタリー映画祭」でも立ち見の観客が出るほどの熱気に満ちた上映となったこの2作品。合計97分と映画作品としては短いが、私たちが記憶に残しておかなければいけないものがぎっしりと収められている。【東京ウォーカー】

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