「デスノート THE MUSICAL」で初舞台、初ミュージカル、初主演で注目! 甲斐翔真にインタビュー

関西ウォーカー

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はーこのSTAGEプラスVol.76は『デスノート THE MUSICAL』に主演の注目の俳優・甲斐翔真にインタビュー。

※こちらの公演は新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して、中止になりました。ご注意ください。

「デスノート THE MUSICAL」で初舞台、初ミュージカル、初主演の注目株・甲斐翔真にインタビュー!


「このノートに名前を書かれた人間は40秒で死ぬ」。死神が退屈しのぎに地上に落とした“死のノート”(デスノート)。それを拾った高校生・夜神月(やがみライト)は、次々と犯罪者の粛清を始めて…。デスノートによって自ら“新世界の神”になろうとするライト、不可解な事件の犯人をネット上で“キラ”と呼び称賛する若者たち、そこへ登場する謎の名探偵L(エル)。ライトVSエル、そして死神の存在。

この刺激的な物語は、03年に連載が開始された漫画の大ヒットから始まった。06年の映画化で人気はアジアに広がり、15年に『デスノート THE MUSICAL』が初演。韓国キャスト版公演を経て17年に再演し、そして今回、オール新キャストで上演される。

主役のライトには、次世代を担う若手たち。テレビ、舞台、映画と活躍している村井良大と、今作が初舞台・初ミュージカル・初主演となる甲斐翔真のWキャストだ。今回行われたオーディションで、2416人の中からライト役を射止めた甲斐が稽古の合間に来阪、意気込みを語った。

爽やかで礼儀正しい好青年はしかし、「お腹の中に小さな怪獣を飼っている」男だった。

【オーディションを受けて】

 ミュージカルをやりたいってずっと思っていましたし、「デスノート」も映画を観てすごく好きだったので、やりたい! と。ダンスは、若手の登竜門「ハンサムライブ」という舞台で、しごかれていました(笑)。歌は聴くことも歌うことも大好きで、いつか仕事にできたら、と思っていたんです。でも、2416人の中から選んでいただけるなんて、夢にも思わなかった。そんなに大規模だとは知りませんでした。応募者数、あとで聞いて良かった(笑)。

【写真を見る】「デスノート THE MUSICAL」のオーディションは落ちると思ってましたと語る甲斐翔真撮影:田中亜紀 (C)大場つぐみ・小畑健/集英社


【落ちると思っていた?】

はい、自分の納得がいくぐらいまでできなくて。で、落ち込みながら家に帰って「でも頑張ったからな」…って思っていたら、「受かりました!」とお知らせをいただきました。僕、今も実家暮らしなんですけど、すぐに親に電話しました(笑)。母親も祖母もミュージカルが大好きなので、すごく喜んでくれました。おばあちゃんは、「あと何年も生きなきゃ」と言ってくれましたね (笑)。

【ワイルドホーンの曲はどう?】

 ハードルも高いし、キーも高いし、大変です。でも大好きです、曲、カッコイイ!

【稽古はどうですか?】

 刺激的で、毎日毎日、反省反省、挑戦挑戦の繰り返しです。ダンスや歌を前段階で準備したことも生きたけれど、稽古場で学ぶことの方が千倍多いです。経験がモノをいうって、こういうことかと実感しました。実際にやってみないとわからないことだらけ。稽古で勉強したことの方がはるかに多くて、今も毎日吸収の日々です。

誰よりも早く稽古場に行って新聞を読んで、時事をチェックしています。栗山さんは演出の時に、その日の朝刊から話題を取り出されることが多いと聞いていたので、新聞は毎朝読もうと思って。最初は活字を読むのが大変だったけど、細かくわかりやすく書いてありますし、今は楽しくなってきています。

栗山民也さんはどんな演出を?撮影:田中亜紀 (C)大場つぐみ・小畑健/集英社


【栗山さんはなんと?】

「初演再演の頃、『デスノート THE MUSICAL』は近未来劇だと思っていた。でも、この4年間で時代は大きく変わった、これは現代劇と思ってやる。だから、よりリアルに現代社会を映し出していくために、今実際に世界で何が起こっているか共有していかないと」と仰られました。僕は『デスノート』で、現代社会とリンクすると感じているのは、匿名の怖さです。顔も名前も出さずにモノが言えるようになって、今の時代、一人一人が責任を持って取り組むことが少なくなってる気がします。人々の感性が変わりつつありますよね。

【ライトとしては?】

“正義はどこに”という曲の中で、最初からライトは「正義なんか無駄な概念なんだよ」って言っているんです。正義を追及したところで答えはない。70億人いれば70億の正義があり、地球人全員が同じ方向を向く瞬間なんて訪れるわけがない。でも、世界を幸せにするためには一貫した正義が必要。だから法で縛っているけど、法は抜け穴ばっかりで、結局、悪と正義はあるでしょっていう、不毛な掛け合い。『デスノート』は漫画原作だけど、ここまで掘り下げて考えると、シェイクスピア並みの深さがあるなって思いますね。

ライトも、入り口はほんとに純粋な動機だった。だから、すごくかわいそうですよね。ライト自身も悪の気持ちは持たずにやっている。でも、それが一番の悪だと思います。

シェイクスピアのような奥深さのあるストーリー撮影:田中亜紀 (C)大場つぐみ・小畑健/集英社


【甲斐さんは明るい人?】

横田栄司さんがインタビューで僕のことを、「彼は腹の中に小さい怪獣飼ってます。それが本番で出てきたら楽しいですよ」と(笑)。お会いしてまだ3回目ぐらいなのに。自分でも、飼っていると思っています(笑)うれしいですね。確かに、光よりも闇属性って言われます。それを活かせたらいいな。演じる役も、明るい王子様より、ちょっと闇抱えてた方が好きかな。

【ボクのココを見て!】 

ノートを拾って、人を殺して、動揺して。「いや、これは間違ってない。オレは自分を犠牲にして世界を救うんだ」と歌う“デスノート”という曲。そこは今回、より少年ぽさを出すために、キーを全音上げました。だから、より明るく、青い、若い印象になるんです。前回までは狂気、わりと低めの感じで歌っていたけど、今回は高々と「僕はこの世界を救うんだ」っていう感じで歌います。

甲斐翔真からみなさんへメッセージ!


【楽しみにしている人へメッセージを】

原作の漫画から、見違えるほど違うテイストになっているといいますか、多くの作品を手掛けているフランク・ワイルドホーンさんをはじめ、ブロードウェイで活躍されている脚本家さんや音響のクリエイターさんたち、そして日本を代表する演出家の一人、栗山民也さん。この最強のタッグで、あたかも日本や世界のどこかで起こっていそうなことを目指して作られるのが『デスノート THE MUSICAL』です。ショーというより演劇。栗山さんの演出によって、より哲学的に生と死、愛と犠牲、正義と悪と、表裏一体で進んでいく社会を切り抜いて、それを3時間弱で舞台上に表現していく。とても素敵な舞台なので、これを機に、普段考えないようなことを考えてもらえるようになればうれしいですね。なので、ぜひ劇場で、生で味わっていただきたいと思います。

プロフィール

かいしょうま●1997年11/14生まれ、東京都出身。2016年「仮面ライダーエグゼイド」でドラマデビュー。その後、18年にドラマ・映画「覚悟はいいかそこの女子。」や、昨年は映画「君は月夜に光り輝く」、今年1月公開の「シグナル100」など、話題作に次々と出演し活躍中。「デスノート THE MUSICAL」の初主演で舞台デビューを飾る。

STAGE『デスノート THE MUSICAL』

 ※こちらの公演は新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して、中止になりました。ご注意ください。 

公演日時:2月29日(土)12:30/17:30、3月1日(日)12:30(夜神月役 昼:村井・夜:甲斐) 会場:梅田芸術劇場メインホール 原作:集英社ジャンプ・コミックス「DEATH NOTE」(原作:大場つぐみ、漫画:小畑 健) 音楽:フランク・ワイルドホーン 演出:栗山民也 歌詞:ジャック・マーフィー 脚本:アイヴァン・メンチェル 出演:村井良大・甲斐翔真(Wキャスト)、髙橋 颯、吉柳咲良、西田ひらり、パク・ヘナ、横田栄司、今井清隆ほか 価格S席13500円、A席9000円、B席5000円 問合せ:06・6377・3800(梅田芸術劇場) HP:https://www.umegei.com/schedule/852/

「デスノート THE MUSICAL」(C)大場つぐみ・小畑健/集英社、撮影:萩庭桂太


高橋晴代・はーこ

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